「分かりやすい文章」とは何かを理解させてくれる書籍

「分かりやすい文章」の技術(著者:藤沢晃治)という書籍を読んでみました。

本書では、分かりやすいというのは、本来どういうことなのか。分かりやすい文章を作るための技術などが書かれています。

この書籍の中で、私が気になったのは、

・短期記憶と長期記憶

認知心理学と呼ばれる、人が外の世界からの情報をどのように処理したり、解釈しているのかを研究する学問があります。

認知心理学の中で、短期記憶はその名前の通り、数秒単位の時間しか保持できない記憶です。外からの情報がまず最初に処理されるところでもあります。

長期記憶も、名前の通り、長い期間、保持することができる記憶です。短期記憶で処理された情報が、復唱されることなどにより、長期記憶となります。

短期記憶は、外からの情報(文章で表現されたコンテンツなど)を長期記憶として保持するかどうかの、チェック関門でもある。ただ、短期記憶で記憶できる情報・保持できる期間は少なく、文字だと10文字程度であることが書かれている。

一方、長期記憶になると、記憶できる情報はほぼ制限なく記憶できる。保持できる期間も長く、永遠に記憶することもできる。

長期記憶は、脳内の辞書でもある。脳に検索エンジンがまるまる1つ入っているようなものだとも言えるかもしれない。

この脳内の辞書は、人が生まれてきてから現在までに体験したことや、外からの情報が、処理されて保持されている。

・保持された長期記憶との一致

本書では分かりやすさの重要な要素の1つが、”保持された長期記憶との一致”であると書かれています。

新しい情報が、まず短期記憶でチェックされて、長期記憶の中でも同じ情報や近い似たような情報などに保存されることで、過去に保存された情報と一致します。これは、他者に”共感”して分かち合うことにも似ています。

他者も体験している・既に知っているというのは、文章を書くことにおいて、大切である。

そうなってくると、昔から読んだり見たりして、誰でも知っている物語や映画・小説などは、新しい情報と組み合わせることで、分かりやすい文章になるのではないかと考えられる。もちろん、丸パクリは困る。

・最初に情報をチェックする短期記憶の作業を減らす

外からの情報(文章で表現されたコンテンツなど)は、まず短期記憶で、チェックされます。

短期記憶では、記憶できる情報が少ないため、文章で表現された情報は、細かく分ける(分解)・整理すると、記憶するための作業の負担を減らすことができる。つまり、記憶として脳内で保持しやすくなるため、分かりやすいものとなる。

逆に、コンテンツ制作者や書き手が、いかに読者や読み手の負担を減らすことができるのかというのは、分かりやすい文章を作る上で大切であるかを理解させてくれる。

文章で表現されたコンテンツ制作する場合は、細かく分ける(分解)・整理する。そのためには、時間をじっくりかけて情報を分解し、整理していくことも大事であると、気が付かさせてくれます。

特にSEOになってくると、検索者に対していかに分かりやすく情報を伝えるかというのは大事なところです。分かりやすい文章で情報を表現することで、最終的にはコンテンツの評価にも繋がってきます。

分かりやすいものにすることで、検索者が検索エンジンを使って、情報を探す場合に、発見されやすく、辿りやすくもなります。脳内に保持された情報を探るといったことに似ている。

分かりやすい文章とは何かをしっかりと理解させてくれただけでなく、新しい発見もあった1冊でした。